失踪事件は、空白がいちばん目立つ
現場に血痕も犯人も決定的な痕跡もない。だからこそ、フランネン諸島の事件は残りました。ライカが見るのは派手な怪異ではなく、日常の手順が途中で途切れた跡です。灯台という規則の場所で、人だけが消える。その静けさが厄介です。
事故説だけで終わらない理由
荒天、高波、足場の悪さ。海の事故として読む材料はあります。けれど、人は説明だけでは満足しません。孤島、灯台、消えた3人、残された持ち物。事実の並びがあまりに強いと、そこに別の影を見たくなる。事件はそこから怪談へ近づきます。
ディアトロフ峠と似ている場所
雪山と孤島。環境は違っても、共通点はあります。閉じた場所、限られた証拠、後から膨らむ推測。フランネン諸島を読むと、未解決事件がどうやって長く残るのかが見える。答えより、空白の形を見ろ。判断は任せる。