ライカ「海の防壁が消え、陸だけが残った」
旧ソ連バイオ兵器施設「炭疽菌の島」、アラル海の縮小で2001年から本土と陸続きに──2002年の共同除染で11ピット処理も全容は不明
アラル海の旧ソ連バイオ兵器施設「アラルスク7」があったヴォズロジデニヤ島が、2001年のアラル海縮小で本土と陸続きに。天然痘・ペスト・炭疽菌が屋外実験された施設は1991年に放棄、2002年に米ウズベキスタン共同で11ピット除染も全容は不明。
ライカのひとこと
カザフスタンとウズベキスタンの国境に、かつてアラル海という巨大な湖があった。20世紀の大規模灌漑で干上がり、今はほとんど砂漠だ。その湖に浮かんでいた『ヴォズロジデニヤ島』が、本題だ。 1954年、ソ連がこの島に極秘バイオ兵器施設を建てた。コードネーム『アラルスク7』。天然痘、ペスト、炭疽菌──致死性の病原体が、屋外で実験された。動員された人員は5万人規模。カントゥベクという街まで作られた。 1991年、ソ連崩壊。施設は放棄された。問題は、その置き土産だ。最大200トンに達する『炭疽菌の泥』が、島に埋められたまま残された。 2001年、アラル海は縮小を続け、島は本土と『陸続き』になった。海の防壁が消えた。2002年、米国とウズベキスタンが共同除染作戦を実施、11の炭疽菌ピットを処理した。だが──全てだろうか。 炭疽菌は芽胞の状態で、何十年も土中で生存する。ソ連時代、施設で何が行われ、何が埋められ、何が残っているのか──機密の壁が崩壊しても、物質は崩壊しない。陸続きになった今、風に運ばれる可能性は、ゼロではない。 公式発表では『除染済み』。だが、面積にして約200平方キロメートル。全土を検証できたかは、別の話だ。消えたはずのものが、湖の底から立ち上がる。判断は任せる。
SOURCE
TOCANA
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